食料品の買い出しはいつも家内と連れ立って行く。スーパーの店内をあれこれ物色していたら家内が足を留めた。「これ安いよねえ」なんのことかと思ったらナンのことだった(決して駄洒落ではないw)。焼いたものがパック詰めされていて温めて食べるようになっている。
上の娘はパン作りが大好きで、カレーの日は必ずナンを焼いてくれた。彼女が嫁いでしまってから我が家のカレーはずっとごはんだ。僕はごはん派なので不自由は感じていなかったが、家内とナン大好きの下の娘は食べたかろう。でも、焼かれたナンが真空パックされているものにはなんとなく食指が動かなかった。
我が家ではカレーを作るのは家内が仕事の日が多い。僕が朝の内に作っておいて、家族が帰宅したらすぐに温めて食べられるようにしておく。こうしておけば二日目のカレーと同様に美味しく食べることが出来る。
いつも通りカレーを作りながら、ふと思った。「そうだ。ナン焼いてみるか」。先日ちぎりパンを作ったので強力粉とドライイーストはある。カレーを作り上げてからナンのレシピを調べてみた。どうやら思ったより簡単に出来そうだ。

夕方、頃合いを見計らってナンを作り始める。まず材料を混ぜて捏ねる。これが想像以上に大変だった。ニトリル手袋をしてやったのだが、手袋にくっつくし、ズルズル脱げてくるし、手は疲れるし。「これは2度とやりたくないかも」と早くも心が折れかかる。
なんとか捏ね終えて、次は発酵だ。ちぎりパンのときは適当に放っておいたが、今回は家族の主食なので失敗は許されない。電子レンジの発酵機能を使えば狙った時間でちゃんと発酵させることが出来るようだ。我が家の電子レンジは?よしよし、ちゃんと発酵機能ついてるぞ。
濡れ布巾を被せるのか?ラップだけでいいのか?調べてもよく分からない。そもそも布巾の在り処が分からない。まあいいやラップだけでやろう。発酵開始!
……あれ?なんか頭の中でアラームが鳴ってる。なんだ?
(おい、ステンレスのボウルを電子レンジに入れてるぞ!)
やばい!慌てて耐熱ガラスのボウルに交換。もっとやばいことになるかと思ったけど事なきを得た。冷や汗をかきながら、仕切り直して発酵リスタート。
発酵の途中で家内、下の娘が続々と帰宅。「え?ナン焼くの!?」「すごい!楽しみ!」と無邪気にプレッシャーをかけてくる。
やがて無事に発酵が成功した(当たり前w)。これをふたつに分けて畳んでつまんで丸める。あとは麺棒で伸ばして整形。グリルプレートに沿った形にしようと思ったのだが、伸ばしても縮んで思うような形にできない。濡れ布巾がないのであまり時間をかけると生地が乾いてしまう。焦る、焦る。仕方ない、形は妥協するか。

整形した生地をグリルプレートの乗せ、予熱しておいた魚焼きグリルにいれる。あっという間に焼けた。うん、見た目はかなり不格好だな。
さっそく実食。これが想像以上に喜ばれた。娘は食べている間中「おいしいおいしい」と絶賛。僕はごはん派なので家内のを少々もらった。たしかにおいしいかも。「もう少しちょうだい」「もう少しちょうだい」ともらっていたら、「どんだけ食べるの!」と怒られてしまったw
捏ね工程が未経験だったり、濡れ布巾なかったり、整形がうまくいかなかったり、反省点はいろいろあったが、こんなに喜んでもらえるならまた焼いてもいいかな。ごはん派の僕だけれど、次のカレーの日は「今日はナンにする?」と自分から言い出すかもしれない。

